深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)
深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)
Amazon価格:¥ 420 (定価:\ 420)
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| 沢木作品の中で唯一手元に残した本です
1年掛けて、大陸を貧乏旅行する経験自体は、良いことだと思うのですが、沢木節よろしく「だから俺は、他の若い奴より偉いんだ」的な態度には苦笑してしまいました。
でも、読み物としては面白いです。入社試験時の敵前逃亡に対し、もっともらしい言い訳をする所は「自分には優しい人なんだなぁ」と人間、沢木耕太郎さんを見た思いがして、良かったですね。バックパッカーやった奴が偉らいなら、日本で義務化すれば良い。とおもわせる逸品です。
読み物としては、面白いのでオススメです。
深夜特急〈3〉インド・ネパール (新潮文庫)
深夜特急〈3〉インド・ネパール (新潮文庫)
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| インドは今も変わっていないだろう
私もインドを旅行したことがあります。日本の常識が通用しないことや人々の貧困に大変驚いたことを覚えています。
この本では駅や路上で生活している人やベナレスの死体焼場のことを取り上げていますが文章がどちらかというと冷静です。残念ながら1巻の「香港・マカオ編」のちょっとの事にも興奮して何でもやってやろうというワクワク感が減じてしまっているように思います。旅も佳境に入って、一日一日を現地の人たちとどうやって過ごすかということに重点が置かれているので仕方のないことかもわかりませんが・・。
深夜特急〈2〉マレー半島・シンガポール (新潮文庫)
深夜特急〈2〉マレー半島・シンガポール (新潮文庫)
Amazon価格:¥ 420 (定価:\ 420)
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| 娼婦達と野郎ども。
香港を出発して、マレー半島を下ってシンガポール向かう第2巻です。
なんといっても娼婦の館での件が面白すぎました(笑)。なんか陽気で和気あいあいとしてる
雰囲気が伝わってきて思わずニンマリ。娼婦にたかるヒモの若者達なんてギャグにしか思えな
いが世界は広いもんだ(笑)。
前回から亘って、同じアジア圏でも色々と差異もあり読んでて面白いですね。何か旅先で
出会う人々をみてると、やっぱ日本人って真面目なんだよなぁ〜と感じます。まぁそのぶん
つまんないのかもしれないけどね。
人物描写もいいんだけど、食べ物の描写がいいな〜。僕なんか普段食べたか食べないかわか
らないぐらい、食べることにこだわりも執着もない人だが、これ読んでると不思議なことに
無性に食い意地がはってきます(笑)。なんかどれもこれも美味しそうに思えてくる。
あと巻末についてる対談は高倉健さんとです。「死に場所を見つける」なんてヤバイぐらい
カッコいいタイトルだが、内容も渋くて勉強になりました。オススメです。
深夜特急〈5〉トルコ・ギリシャ・地中海 (新潮文庫)
深夜特急〈5〉トルコ・ギリシャ・地中海 (新潮文庫)
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| 旅と人生は似ている
旅にも幼年期、青年期、壮年期、老年期とあり、この巻では壮年期にあたる部分を描いている
確かにエネルギッシュに前へ、前へというよりは、何か心の隙間を埋めるように、それを
求めて前へ進んでいる印象を受けました。
個人的にはトルコ編はほのぼのとしていていいなぁ〜と思います。香港のスターフェリーも
いいですが、こちらのアジアとヨーロッパを往復するフェリーは本当に羨ましいなと、、、
朝起きて、朝食を食べ、散歩してから食料を買いフェリーで風に吹かれぼーっとして、また
帰ってくる、たったそれだけの事がものすごく贅沢に思えてくる。
ギリシャ編では、スパルタの廃墟で出会った老人の件が感慨深いですね。年をとって好奇心
が磨耗しても人とだけは関わりたいというのがやっぱり素直な所なんだろうなぁ、、、
散歩してたらいきなりバースデーパーティーに誘われる件も、読んでて癒されます。やっぱ
人と人との繋がりはいいなと。
地中海からの手紙の章では、今までの旅の事をなかば自棄になって顧みてたりしますが、ほ
んと人生の壮年期と同じですよね(笑)。
最後にいったい何を得るのか、次の巻が楽しみです。
言葉を育てる―米原万里対談集 (ちくま文庫 (よ21-2))
言葉を育てる―米原万里対談集 (ちくま文庫 (よ21-2))
Amazon価格:¥ 777 (定価:\ 777)
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| 痛快です。
仕事柄、インタビューやレポートを書くことが多い私は、自分のことをある意味「通訳」だと思ってきました。
そんな私にとってこの本は「よくぞ言ってくださった!」という言葉満載。
ページをめくるごとに、自分の中でこれほどまでに価値が上がっていった本は初めてです。
と同時に、自分がいかに、見えない蓋に覆われているか、自由な発想ができずにいるかを痛感した本でもありました。
この対談集をまとめてくださって、本当にありがとうございました。
米原万里さん亡き今、その声を、発言をリアルに楽しめる本だと思います。
手元にいつでも置いて、何度も何度も読み返したい本です。
深夜特急〈6〉南ヨーロッパ・ロンドン (新潮文庫)
深夜特急〈6〉南ヨーロッパ・ロンドン (新潮文庫)
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| わかっていることは、わからないということだけ。
スペインのマドリードで昼は市を、夜は居酒屋をうろつく中で沢木さんは段々、無の感情に
蝕まれていきます。そこで懊悩してる時に、思い出したのがタイで会った夫妻に言われたこの
言葉で、そこに答えを見つけようとする、、、僕はこの深夜特急を最初から読んで、ずーっと
思っていたが、この人は何でこんなに真面目、いや誠実なんだろうと。。表面的な無鉄砲な
ユニークさはあるが、内面は誠実そのもの、常識人だし、大人びてるし、保守的だし、確かに
育った世代もあるかもしれないが、この人は誠実そのものだと思う。
そう考えて振り返ると、深夜特急が何故こんなに面白いと思ったとき、この内面の深さは
結構あるんじゃないかなぁとね。普通(普通の26才、まぁまだ青年だよ)の人にだったら
きっと、もっと表面的、センス的な所、フィーリング的な所が大事だろうし、もしくはもっと
単純か、逆に理屈っぽいかのどっちかだろう。つまり沢木さんが見たその国や街、あるいは
市場や広場、とりわけ人々への内面へ内面への観察力や、もしくはそれが一番大事とする
精神があるからこの本は面白いんだろう。
そしてそうゆう人柄が行き着く先々で縁を作るんじゃないかとね。
だから結局、このいつでも誠実に考え抜いてる人が出した結論が最後、あのような結論じゃ
ないのかな。多分、旅に終わりはないなんてキザな発想じゃなく、そこに道があれば、
考える事、悩むことはいくらでも増えるし、否応なしに対応しなきゃいけない事柄がいくら
でも出てくるその過程、その過程を楽しむもんなんだろう旅も人生も。
それにしても途中からは自分も旅をしてるような気分になってましたよ(笑)。贅沢な時間
でした。
深夜特急〈4〉シルクロード (新潮文庫)
深夜特急〈4〉シルクロード (新潮文庫)
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| 蒼味を帯びた風
このシルクロード編を読んでいると、文中でも使われてる蒼味を帯びた風がスーッと吹いてく
るようなそんな感じを受ける。最初の方の勢いというものが薄れていき、著者自身の内面描写
にスポットが当たる部分も多い。だが迷い迷う姿には誠実さがあるような気がした。
ここでは乗り合いのバスがメインで淡々と進む所があるので、ある種起伏に欠けるが、それで
も一台のバスの中に多国籍の放浪者達が集まる画は想像しただけで何か面白いし、バスの窓か
ら時折覗く景色に非常に心が揺れるね。淡々としてるが、そこここに微妙に違う色があって
感慨深いね。
最初の香港編から物乞いはずーっと出てきたが、ここで登場したロッテルダムの男という青年
が、ほぼ限りなく文無しに近いのに、それでも物乞いの子供たちに自分の金をわけてやる姿に
は感動したし考えさせられたね。著者もそこで衝撃を受けて、ある意味解放されて自由に
なったと書いてるが、ほんとあげるのが良いとか悪いとかの理屈じゃないのね。生きるのも
生きれるのも理屈じゃないと、、、。
ここから旅も冬に突入するのかも、蒼味を帯びた風が吹いたとき、それがどこから吹いてるの
かと前に進めるか、その冷たさに震えて立ちすくむ、もしくは終わってしまう、そうゆう放浪
の旅独特の転機を垣間見た気がした。
嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)
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| 民族・人種の理解に
米原万里さんの貴重な体験、経験をもとに、日本人にとっては、
苦手な多民族、人種の理解の一助となる貴重な一冊である。
東欧の共産主義社会で生活したというだけでも、日本人にとって
は、貴重な経験であるが、その東欧プラハのソビエト学校で学んだ
友人たちの、その後の話が軸である。
亡命ギリシア人、ユダヤ系ルーマニア人、セルビア系ユーゴスラビア人
それぞれの、その後の人生は数奇であるが、ユダヤ人や、ユーゴスラビア
の人々を理解する上でも貴重な体験集でもある。
甘粕正彦乱心の曠野
甘粕正彦乱心の曠野
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| 満州を生きた人の言葉
満州の現場を知っている人がいまどれほど残っていることだろう。生き証人を探すにしても最後のタイミングに差し掛かっている。その意味で、このタイミングで広く証言を探しつくりあげた大作だ。
しかしながら、この著者の信条なのか性質なのか、証言に対して憶測を加えたり、まったく事実と関係ない情報あるいは嘘の情報(断りを入れているものの)を織り交ぜて読者に自分の憶測を織り込もうとする手法には不誠実さを感じざるを得ない。
これは東電OLにもみられたもので、せっかくの著作への信頼性を自ら毀損している。
阿片王―満州の夜と霧 (新潮文庫 さ 46-8)
阿片王―満州の夜と霧 (新潮文庫 さ 46-8)
Amazon価格:¥ 820 (定価:\ 820)
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| 文章と作者の姿勢に疑問
まず文章がヒドい。「耳が勃起する」という表現が出てくる。読んでいるこちらが恥ずかしくなるほど劣悪な比喩である。これだけでも読む気を失ってしまう。 さらに、「夜の帝王」「男装の麗人」といった人物形容がやたらと出てくることが気になる。陳腐な比喩が使われる度に人物像が薄っぺらになっていく。 表現だけでなく構成もよくない。3章になってようやく里見の物語が始まるのは回り道しすぎだと思う。 取材過程を見せることがこの作者のスタイルだが、そこでも寄り道のし過ぎがある。例えば五味川純平などはまったく関係ない訳だ。 そして文章以上に批判すべきは、作者の姿勢だ。 登場人物を「畜生」「怪物」「人倫にもとる」などと批判する。 その批判する姿勢には一点の疑いもない。 里見たち登場人物の人間性を否定すればするほど、著者や読者を含む一般人とは違う特異な人間であることが強調され、『阿片王』で扱われる歴史に普遍性がなくなっていく。 これが、この作品の決定的なキズである。

