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| 新しくない、映画
ストーリーは支離滅裂で、普通の感覚の人ならきっと、最後まで理解することが出来ない。そのような作り手と観客の没交渉は、観客側の映画への緊張を高める。双方の橋渡しをするのは登場人物の役目であるが、それぞれの行動は異常過ぎて、早々と観客から遠ざかってゆく。観客の高められた緊張は次第によそよそしさとなって、観客と描かれた異常性とを隔て、異常性は映画という媒体の中へ完全に押し込められる。時々挿入される美しい映像や音楽は、意図されたであろうような、異常性の中での束の間の休息とはならずに、異常性と並列に配置され、そのどちらもが胡散臭いものへと落ち着く。
これを、映画として何かしらの新しい試みであると言ってはいけない。
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| 誰が読んでも、思わぬ「気づき」がある
前に買って前に読んだのだが、再度出してきて読んでみて感じるに、優れた日本文化論と思う。
レビューを投稿しようとしたら、多くのレビューがあって、結構メジャーな本なんだとびっくりした。
第1章 「プールに日本社会を見た」
たくさんある規則にみんなが従うことで、うまくやっている国。
大きな集団の悪事に対して寛容すぎるのは、日本人の弱点
第2章 「日本語の難易度」
発音の練習を繰り返したのは「うどん」と「旅館」。「作家」と「サッカー」の区別は難しい。
単数・複数、性変化、定冠詞・冠詞がなく、時制変化が易しい日本語はむしろ易しい言語。
会話が相当できるようになっても文章が読めないのは、日本語習得の特徴。(なぜなら)日本語の表記方法はおそろしく厄介だ(からだ)。
第3章 「おもしろい日本語」
「猿も木から落ちる」、「猫に小判」は無駄がなく要領を得ていて秀逸。「全米が泣いた」が真に意味する皮肉も日本人にユーモアがないという誤解を吹き飛ばすもの。
魅力的な擬声語や擬態語(「しくしく」)が多く、これは日本人の貴重な共有財産と考えるべき。
でたらめに英語を拾い上げ日本語に組み込む能力もすばらしい(例:パソコン、マスト・アイテム、億ション)。
第4章 「日本の第一印象」
日本の小さな子供が信じられないくらい可愛らしく思えてしかたがなかった(同じように日本の人たちも西洋の子供を信じられないくらい可愛らしいと思っていると聞き、おもしろく思った)
第6章 「行儀の作法」(この章に私は感じ入った)
サドルを固定するボルトが折れた際に修理をしてくれた自転車屋は代金を受け取らなかった。
これは、「日本にはまだ共生の感覚が残り、小さな地元の店にしっかり受け継がれているように感じられる」としている。
第7章 「独創性」(なかなか鋭い指摘と感心)
「花見」、「銭湯」、「新書版」、「品物をきれいに折りたたんだり、包んだりすること」
「浮世絵」に関する記述も的を得ていると感じる。
第8章 「行動様式」
「お忙しいところすいませんが」と前置きしてしまう。「ブーム」という単語を使いすぎてしまう。
注文を辛抱強く待つパブより、すぐに「お通し」がでてくる居酒屋の方が好きになってしまった。
第10章 「東京の魅力」
タイムズの東京支局長は「東京の最大の魅力は、どんなに地味なトピックであれ、この街のどこかにそのトピックに傾倒してやまない人々の小さなグループが必ず存在していること」であるとしている。
第12章 「イギリスと日本はにているか」(似ていないというのが結論)
イギリス人が日本を訪れたとき、マナーのよい人に出会ったと思うのはイギリス人。
イギリスが日本化しているように思われる(「食」のテレビ番組、ばかばかしい番組の増加、ブランド品嗜好)。
第13章 「メイド・イン・ジャパン」(イギリスに持ち帰るなら選ぶ日本製品)
「使い捨てカイロ」、「畳スリッパ」、読売新聞が無料配布した「江戸名所図会」
第16章 「日英食文化」
「ベーコン、チーズ、パン、ビール、紅茶、サンドウィッチ、カレー」はイギリスの方がおいしい。
第17章 「おさらい」
・着脱が容易な靴がよい
・歌舞伎は歌舞伎町でやっていない
・血液型は調べておいた方がよい(よく聞かれるので)
なお、最後に、彼はデイリーテレグラフ誌の特派員であるわけだが、彼が送った記事がいかに変造されるかが詳しく書いてある。
ここまで記事が改編されるのとは驚愕する(英国の大衆紙だけの問題なのだろうか?)。
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