新訳 君主論 (中公文庫BIBLIO)
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ニッコロ マキアヴェリ | 中央公論新社 | 2002-04

| 人間性の本質を抉る、鋭い洞察の書
〈そもそも人間は、恩知らずで、むら気で、猫かぶりの偽善者で、
身の危険をふりはらおうとし、欲得には目がないものだ〉(第17章)
キリスト教的道徳観が支配的だった当時、こんな身もフタもない
人間観を披露すれば、そりゃあ、非難轟々だったと思います。
しかし、現在の視点から本書を読んでみると、書かれているのは、
上記のような、どうしようもない人間という存在をまとめていくリーダーが、
肝に銘じておくべき、ごくごく常識的な心構えに過ぎないように思います。
宗教上の原罪など信じなくとも、人間はもともと堕落している。
それは啓蒙主義が浸透することによって改善し、進歩していく類いのもの
ではなく、これまでもこれからも永遠に変わらない普遍的事実に過ぎない。
だから君主は、善悪ではなく人間性をみることで、他人の行動を見極めていくべきだ――。
まったく仰る通り、というしかありません。
また、君主は領民に対し、冷酷に振舞い、恐れられる存在であるべきだ、
と説くマキアヴェリですが、恨みを買うことだけはしてはならないと戒めます。
特に、死刑は〈適当な口実としかるべき動機があるときに〉ならやってもよいが、
決して領民の財産には手を出してならない、と取り立てて注意を促している所に、
マキアヴェリの鋭い人間洞察があらわれているように感じ、興味深かったです。
なぜなら〈人間は、父親の死はじきに忘れてしまっても、
自分の財産の喪失は忘れがたいものだから〉です。
社長のためのマキアヴェリ入門 (中公文庫)
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| マキアヴェリ流 新しいリーダー論!!
「君主は恐れられるのと愛されるのと、さてどちらがよいのかである。だれしもが、両方をかね備えているのが望ましいと答えよう。だが、二つをあわせ持つのは、いたってむずかしい。
そこで、どちらか一つを捨ててやっていくとすれば、愛されるより恐れられるほうが、はるかに安全である。というのは、一般に人間についてこう言えるからである。そもそも人間は、恩知らずで、むら気で、猫かぶりの偽善者で、身の危険をふりはらおうとして、欲得には目がないものだと。」
マキアヴェリ〜君主論〜
フランス文学者として名高い鹿島茂が、君主論を読み直すうちに、これは現代の社長論に置き換えることができると確信をして著した作品である。かつてのイタリアのフィレンツェ共和国に生きるマキアヴェリの、在るべき君主の考え方を具体的な比喩で現代に活かせる社長論としてまとめている。
企業や組織のトップの立場にある方にとっては、身の引き締まる文章に何度も行き当たるはずであり、是非、その立場の人には読んでいただきたい一冊である。
「弱体な国家が持つ悪い傾向は、決断力に乏しいということだ」(マキャヴェリ)
「指揮官は決断のためにのみ存在する。」とアサヒビールの名誉顧問である
中條高徳氏が最後に後書きに記している。
世界の名著 16 マキアヴェリ (16)
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| マキアヴェリの2大著作を味わう
マキアヴェリといえば『君主論』が有名であるが彼の思想を理解する上で『政略論』(ディスコルシ、ローマ史論とも)を無視することはできない。
『君主論』で指導者のあり方を説いたマキアヴェリは『政略論』で国民と共和制のあり方を説いた。『君主論』と『政略論』は表裏一体の関係にあり、『君主論』だけを読んだ場合マキアヴェリがマキャヴェリズムの権化と誤解してしまうのも仕方がないだろう(もちろん丁寧に読めばそんなことはないのだが・・・)。
本書はマキアヴェリの2大著作が収録されており解説も丁寧である。マキアヴェリの思想を学びたい方はこの一冊から入ってほしい。

