ホルヘ・ルイス ボルヘスの検索結果

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暗殺のオペラ [VHS]

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| 東宝ビデオ |



星4つ | 二人の天才の始まりがここにある・・
監督:ベルナルド・ベルトルッチと撮影監督:ヴィットリオ・ストラーロの初顔合わせの作品。この映画がきっかけで、二人は世界中に映像の美学を送り出すことになった作品だと思います。ストーリーはまだ見ていない人の為に省略しますが、ストラーロの映像は緻密な構図と大胆な色彩が特徴で、この作品の随所に彼ならではの映像美があり、彼の撮影デビュー間もない作品です。ストラーロとベルトルッチの傑作で「ラストエンペラー」が一般的に有名ですが、彼らの原点がここにあるのか?


エル・アレフ (平凡社ライブラリー)

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ホルヘ・ルイス ボルヘス | 平凡社 | 2005-09



星5つ | 家をつくる蜘蛛にも似て……
◆「アベンハカーン・エル・ボハリー、おのれの迷宮に死す」

  ナイル河流域のとある部族の王アベルハカーン・エル・ボハリーが、
  ペントリースに住みついた。

  彼は一人の黒人の奴隷と、一頭のライオンを連れ、たった一つの
  部屋と、長い廊下から成る迷宮のような邸で暮らすことになる。

  ある日、彼はその一つしかない部屋の中で、従弟のサイドの手にかかって殺されてしまう。

  四半世紀後、詩人のダンレイヴンと数学者のアンウィンが
  荒廃したアベルハカーンの邸を訪れ、事件について語り合う……。



  ミステリ仕立ての小品。

  文中でも〈そのジャンルの古典的技法〉であるとか〈読者が守ることを
  要求している確かな《約束ごと》〉といった表現が出てきていますが、
  トリックとしては、ありふれたもの。

  しかし、一切無駄のない、洗練された構成は実にスマートで、完成度は非常に高いです。


  冒頭で、コーランの一節「家をつくる蜘蛛にも似て……」を掲げているのもおしゃれ。


砂の本 (現代の世界文学)

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ホルヘ・ルイス ボルヘス | 集英社 | 1987-12



星4つ | 無限を体現する「砂の本」
◆「砂の本」

  ブエノスアイレスのベルグラーノ通りにある、アパートの四階に
  住んでいる私のもとに、ある日暮れ方、一人の男が訪ねてきた。

  男は、聖書を売りにきたというのだが……



  砂と同じく、はじめもなければ終わりもない「砂の本」――。
  聖書の売人は、次のようにうそぶきます。


   〈もし空間が無限であるなら、われわれは、空間のいかなる地点にも存在する。
    もし時間が無限であるなら、時間のいかなる時点にも存在する〉


  「砂の本」は「バベルの図書館」(『伝奇集』所収)の最後の脚注で言及されている書物、

  
  〈普通の版型で、九ポイントもしくは十ポイントの活字で
   印刷され、無限に薄い頁の無限数からなる一巻の書物〉


  すなわち、本の中の本、母なる本、すべての本を収める一巻を
  はっきりと具体的な形で表したものであるとアンジェラ・カーターは
  講演で述べています(『ボルヘスの世界』に所収された「分類学者ボルヘス」より)。



◆「アベリーノ・アレドント」

  1897年、モンテビデオ。

  「白い丘」の戦いの後まもなく、アレドントは友人や
  恋人の前から去り、自宅の離れに引きこもった。

  彼が定めたゴールは八月二十五日(独立記念日)の朝。
  いったんそのゴールに達すれば、すべてが終わる……。


  フィニッシング・ストロークによって浮かび上がるホワイダニットの答え。
  地味で目立たない青年の異様な行動と、そこに至るまでの静謐な日々が描かれます。


伝奇集 (1975年) (現代の世界文学)

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ホルヘ・ルイス・ボルヘス | 集英社 | 1975



星5つ | 「現代の世界文学」版
◆「死とコンパス」

  美しい法則性に耽溺し、自らの推理に自己陶酔する名探偵エリック・レンロットが、
  その性質を利用され、レッド・シャルラッハの仕掛けた罠に落ちてしまうという、
  《後期クイーン的問題》を先取りした小品。


  美しく抽象的な論理操作に淫した探偵が、世界の抽象化を押し進めた
  先に待っていたのは、みずからの破滅であったという皮肉な構図――。


  クイーンよりも早く、軽々とこの境地に到達したボルヘスの先見性には脱帽です。


  ▽付記

   作中に出てくる「四文字(テトラグラマトン)」とは、
   「ヤハウェ(JHVH)」のこと。

   ヘブライでは神の探究をする際、「ヤハウェ」は文字にする
   ことが許されていないということが、本作の背景にあります。



◆「八岐の園」

  生れ故郷の地方の知事だった崔奔は一冊の本と迷路を
  作るため、すべてを放棄し、十三年間庵に閉じこもった。

  遺されたのは、無秩序な草稿と手紙の断片のみ。
  手紙には、以下のように記されていた。


  「われはすべてにはあらざるも、さまざまなる未来に対し、わが八岐の園をのこす。」


  時間が分岐し、平行した可能世界が無数に存在するという
  本作の世界観を念頭に置き、ミステリ作家の山口雅也さんは
  『13人目の探偵士』を書いたそうです。


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