14歳からの社会学 ―これからの社会を生きる君に
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宮台 真司 (みやだい しんじ) | 世界文化社 | 2008-11-11

| 繋がり・・・
「誰かが作った世界を人間は許せない」
「どんなに賢明かつ理想的に設計されていても、
誰もが幸せに生きられるはずの社会で、それでも幸せに生きられない存在が、人間」
「<世界>や<社会>を「その辺にいるヤツ」が作ったという話に、ぼくたちはたえられない」
「ぼくたちの脳は有限で、記憶も有限だ。
有限の能力しかないはずなのに、なぜぼくたちは無限の文章を生み出せるのだろう」
「「もし宮台真司が〜だったら」の「〜」のところに何を代入しても、
宮台真司が何を指すのかはまったくゆらがない」からだ。
「どんなに人と親しくなったと思っていても「親しくなったつもり」。
どんなにその人のことを考えても「考えたつもり」。
「つもり」以上のものにはならない」からだ。
・・・真理の言葉が不在だからだ。
「誰かが作った世界を人間は許せない」
「誰かが作った世界」には、その誰かを育んだ誰かが作った世界が関わっており、
その誰かを育んだ誰かが作った世界には、その誰かを育んだ誰かを育んだ誰かの世界が関わっており、
その誰かを育んだ誰かを育んだ誰かの世界には・・・
「他者たちを前にした「試行錯誤」で少しずつ得た「承認」」のお話・・・。
「世界」はそもそもデタラメである (ダヴィンチブックス)
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宮台 真司 | メディアファクトリー | 2008-11

| 入れ替え不可能な”絆”を信じて
ダヴィンチというやわらかめの文芸系雑誌で連載されていた、宮台真司氏の“映画評”………もとい、映画を題材にした社会学と哲学のお話をまとめた本です。連載当時のものに加筆されてるようです。
映画評といいながら、映画の話よりも社会学や哲学についての話が多いです。取り上げられてる映画も、前作の『絶望・断念・福音・映画―「社会」から「世界」への架け橋』と比較すると、ちょっと偏りがある感じもします。好きな人じゃないと観にいかないような韓国映画とか、DVD入手ができないコンペ出品作とか、普通の人が映画館で観にいかないような映画が、前作に比較すると多いかなと感じました。
一応、取り上げられている映画は、本文内で言及されているものも含めて8割以上観ました。そうしたら、………………心を病みました………………(汗)
「ボーン・アルティメイタム」とか「フラガール」みたいなヒット作も取り上げられているんですが、もちろん本文中では重たい切り口から語られてるし、「シルミド」とか「ミスティック・リバー」なんかは、観るだけで十分疲れちゃいますから!!それぞれを時間を空けてならいいんですが、一気に観るものじゃありません。
おそらく、映画にかぎらず、社会学・哲学・文学なんかを学ぶ人にはとてもいいガイドになると思うし、映画制作にたずさわる人や、文芸系の人にはとても受けると思います。こういう切り口で映画を語ることができると知るのはとてもよいこと。読んだだけで、頭が良くなった気分になれるのもおいしいところ。
でも、実際にこれを普通の社会人が、映画を観るときの参考にできるかっていったら、やっぱりちょっと違うのかなと思ってしまいました。
宮台さんの中では、映画を観る人たちのレベルを底上げして、「恋 空」とか「セカチュー」じゃなくて、「21グラム」や「亀虫」みたいな本当に良い映画がもっとたくさんの人に観てもらえる環境を作りたいんだろうなと思います。
でも、日常的に映画を観る習慣がない、休日のものとして映画を観る平均的日本の社会人が、お休みの日にわざわざ、観た後に疲れちゃうような映画に足を運ぶかなぁ…。私だったら、「デトロイト・メタル・シティ」とか観ちゃいます。
だって、ただでさえ仕事でくたびれてるのに、休みの日にわざわざ滅入るものや、観た後に疲れるものを観なくてもいいじゃんって思っちゃう。たまぁに気が向いてDead presidentsとかMenace II Societyとか観るときは、「観るぞ!」って気合を入れて観るけど、エンドロールの頃には、やっぱり思ったとおり疲れてる。
…とネガティブなことを書いてしまいましたが、これを読んで、宮台さんはとてもロマンチックな人なんだなって思いました。いろいろな映画をとりあげて話をしているけれど、何度も何度も繰り返されるのが、「入れ替えの不可能性」についての話。
社会学的には、人っていくらでも入れ替えがきくことになってます。Aさんの妻がB子さんなのはたまたまで、B子さんがいなかったらC子さんがなってたって具合に。仕事なんかはすごくわかりやすいけれど、人っていくらでもリプレイスがきく。
でも、宮台さんは、入れ替えの利かない、代理じゃ意味がない、Uniqueな特別な絆があるということをとても強く信じてるんですよね。だからロマンチストだなぁって思います。
何かにつけて、「どうせ誰でもいいんでしょ?私の代わりはいくらでもいるもの」と投げやりになりがちですもんね、今時の私たち。でも、たぶんあるんです。特別な、その人じゃないといけないっていう絆。というか、あると信じられなければ、誰もが投げやりになってしまう。彼の言ってる”承認”の話って、難しい言葉でいろいろと語られているけれど、誰かにとって自分が特別だと信じられること、そういうことなんだと思います。
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| 宮台氏以外の文章は・・・
本の著者が藤原氏、宮台氏だけでなく
他にも色々な方が書いてあること。
対称が中高生や、思考することに対して
不慣れな大人(?)であること。
それを知らずに読んだので、少々物足りなかった。
その他の部分で提示されていた「常識」は
既知の者が多く、楽しめたのは
宮台氏の文章のみだったのが残念。
しかしながら、宮台氏が書いている
「よのなか」は興味深く、発見もあったので
星2つ。

