すべての経済はバブルに通じる (光文社新書 363) (光文社新書)
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| 新書であり、世界金融危機について考える入門書としては、非常に読みやすい。
本書では、今回のバブルを「リスクテイクバブル」と呼ぶ。20世紀までのバブルと違って、リスクテイクバブルは「バブルを超えたバブル」であり、「キャンサーキャピタリズム(癌化した資本主義)」の現れだという。キャンサーキャピタリズムは「投資機会の不足と金融資本の自己増殖」によって生まれ、さらに金融工学がそれを後押ししたと主張する。
リスクテイクバブルは、リスクを取ることの重みが失われ、安易にリスクの高い投資に手を出す人が増殖していくバブルである。通常の投資においては、リターンを得るかわりに、それ相応のリスクを引き受ける。世界金融危機の原因となったアメリカのサブプライムローンにも、借り手である信用の低い層(サブプライム層)がローンを返せなくなるリスクが存在した。
しかし、サブプライムローンは証券という形で他の投資家に売られ、貸し手はリスクを自分の手元から切り離すことに成功した。その一方で、転売によるリターンは得られる。
このような仕組みは、「リスクがリスクでなくなることが構造的かつ確実に起こるようにするシステム」であったと著者は指摘する。転売によって他人にリスクを押し付け、リスクテイクバブルが膨張。最後には崩壊した。
米金融危機、日本の活路はどこにある!? (洋泉社MOOK)
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ネット株の心理学 (MYCOM新書)
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小幡 績 | 毎日コミュニケーションズ | 2006-06

| 最新ほど古くなるのが早い
ネットで株式市場に参加する人の心理と投資術について述べた本
行動ファイナンスを援用してネット投資家の行動パターンを分析しようと
している。その分析を基に実際の投資に役立つ理論を導き出そうとして
います。そしてその序文で株式投資で儲けるためには
将来買ってくれる投資家をターゲット顧客と位置づけ
その顧客の投資家心理を分析し、どのような動機でいつ
どのような状況で、いくらで、自分が投資した株を買ってくれるのか
を考えることと述べている。
残念ながらといおうか、まず分析までに至っていないのではないかと
思われる。というのは、著者自身がゼロサムゲームと株式を定義
しておきながら、デイトレードは(ゼロサムなのに)有利であると
推測していること。また超長期で考えるとこれまでの投資で一番成功
しているのはアクティブファンドではなくインデックスファンド
であることを無視している。一部の都合の良い資料を集めて本に
仕上げたのではないかと思われるような内容でした。また
行動ファイナンスの点で考えても、うまく援用して有益な
内容を得られているところはあまり見当たらない。
残念ながらこの本の問題は株式市場の個人投資家だけに
スポットを当てて、もっと情報量の多い機関投資家、
ファンドマネージャ、そして未公開情報を基に行動する
アングロマネーの存在を無視した完全市場の
絵空事ともとれる理論を展開しているのがもったいないと思いました。

