金融史がわかれば世界がわかる―「金融力」とは何か (ちくま新書)
金融史がわかれば世界がわかる―「金融力」とは何か (ちくま新書)
Amazon価格:¥ 756 (定価:\ 756)
通常24時間以内に発送

| 国際金融の歴史
国際金融の歴史が本書でつづられているので、現代までの国際金融史を易しく理解するなら買って損はないでしょう。最近の世界金融不安はふれていないのでそれを知りたいなら最新の本を買うべきだと思います。
金融vs.国家 (ちくま新書)
金融vs.国家 (ちくま新書)
Amazon価格:¥ 777 (定価:\ 777)
通常24時間以内に発送

| 日本の金融は確実に遅れているが追従が正しいとは限らない
タイトルと内容はまったく一致していませんが満足のいく充実の内容です
内容と一致させるのならば仮に「日本と世界の金融史」サブタイトルに「過去・現在から国内金融の未来を模索する」ってところでしょうか?
そんな地味なタイトルでは読者の眼に点きませんが・・・(汗)
日本はいままで米国追従の金融政策を採ってきたのと「日本らしさ」の独自路線をユラユラと・・・時には激しい論戦を交えながらも現在に至ってきた感がある
そして世界の金融は最先端を行く自分のまいた種「サブプライム問題」で大変な事態に陥っている
そこに新興国やオイルマネーはそれらの金融機関を買い漁っているが日本はそれほど大胆には参戦していない
バブルのツケの代償に手間取っていたので時代に取り残されたとも言えるし
取り残されたからこそサブプライムからは信じられないほど傷口が浅く済んだとも言える
それが実は文中にあるようにバブル崩壊からの教訓でリスクの対応が日本独自のやり方としてサブプライム危機から逃れたとも言えて何が正しくて何が正しくないのかはわからない
話をはじめに戻すと欧米化か日本独自化は今後もバランス良くユラユラと揺れ動くのが正しいのかは誰にもわからないが悪くはないとも思う
読み終えても正しい答えは在るようで無いような感想です
投資銀行バブルの終焉 サブプライム問題のメカニズム
投資銀行バブルの終焉 サブプライム問題のメカニズム
Amazon価格:¥ 1,785 (定価:\ 1785)
通常24時間以内に発送

| 現代ファイナンス理論の限界、陥穽ないしは原罪性
力作である。米国の金融立国戦略の「尖兵」であった投資銀行モデルの今日的崩壊過程を、金融史も交え実に様々な面から考察しており、目から鱗の連続であった。(一応、2008年9月のいわゆるリーマン・ショック以前の出版であることに注意。)
印象に残った指摘を幾つか列挙すれば、(1)顧客との長期的信頼(信用)関係に基づく商業銀行モデルからは余りにも乖離した「現在価値」崇拝ないしはPV信仰(お前はただの現在にすぎない!)の蔓延(71〜78頁)、(2)日本の中小企業向け融資=擬似エクイティ(85頁)、(3)現在のGSEの負債総額>米国債残高(147頁)、等々。
「計算式の内容は完璧であっても、その計算式が常に正しいという証明は、その計算式からは出てこないのである」(74頁)。「現代社会の消費マインドを支えているのは、所得と保有資産の現在価値である。そこには両者の将来価値の割引分が期待値として埋め込まれている。大雑把に言えば、米国住宅バブルの状況下では、期待値が過大に評価されていたのだろう」(181頁)。オプション(BS式)といい証券化といい、全てを完璧に「現在」に還元できると錯覚し、節度を越えて刹那的な利食いに暴走した結果が今日の始末である。即ち、現在世界で吹き荒れる金融激変の大波は畢竟上記(1)の論理的帰結に過ぎず、要は、バブルを生んでは潰しの繰り返しであった米国の金融覇権戦略が遂に「消費期限」を迎えたということなのであろう。

